例会・イベント

社友会50周年記念講演会

鈴木よね役・竹下景子さんと一緒に、鈴木商店を語る会

50周年記念行事の一環として、ボウリング、ゴルフに次いで、10月25日(水)に講演会が飯野ビルの近くの貸会議室・AP虎ノ門で開催されました。今回は、日商岩井社友会の特別な講演会ということで、約100名もの方々に参加をいただきました。内容は「鈴木商店」をテーマに取り上げ、2部構成で展開することにしました。

第1部:講演「竹下景子さんとのご縁と鈴木商店の見どころ」
第一部では、サステナビリティ推進部専門部長の小林正幸さんが講演。

小林さんは1998年に日商岩井に入社し無機肥料部に配属になりました。双日の秘書部在籍時に、重要顧客タスクフォースの事務局を担当し、双日が持つ歴史的価値に気づかされ、以来、自社の歴史の掘り起こしを始め、最近では双日の歴史マンガを制作しています。さらに、今年4月に行われた舞台「彼の男十字路に身を置かんとす」をコーディネートしました。

竹下景子さんとの出会いは、2014年に竹下さんが舞台「お家さん」にて鈴木よね役を演じられたことがきっかけだそうです。さらに、同年読売テレビで「お家さん」がドラマ化(主演:天海祐希)され、その後も2019年には「お家さん」の再演となったことから、小林さんは「お家騒動」が続いたとユーモラスに語られました。

昨年は、小林さん自身が原作者として制作した歴史マンガを神戸大使である竹下さんを通じて神戸市の図書館等に寄贈。さらに、今年4月の鈴木商店の舞台「彼の男・・・」にご来場いただき、鈴木商店ゆかりの企業が集まった懇親会でもゲスト出演いただくなど、双日としても竹下さんとの交流を深めているとのことでした。

鈴木商店の物語が如何に人々を魅了するのか、その伝説性、悲劇性、人物伝の観点から分析され、全国には多くの愛好家・研究者がいること、そして行政も関心を寄せ、この物語を限られた人のご当地アイドル的なものから全国区に広めたいと考えているそうです。そして、鈴木商店が破綻しても、人材は残り事業は続き、しっかりと次世代に受け継がれていることをお話しされ、鈴木商店の歴史が線でつながっていることを力説されました。

第2部:竹下景子さんと小林さんの座談会

竹下景子さんは、多くを語るまでもなく、昭和、平成、令和を通じて、映画、テレビ、ラジオ、舞台、さらには朗読など、幅広く活躍されています。とりわけ、我々社友会世代には大変お馴染みの俳優さんです。それだけにとどまらず、国連WFP協会の親善大使、神戸市の神戸大使を務めるなど、幅広い活動を続けておられます。現在、「アカシアの雨が降る時」という舞台に出演中ですが、その合間を縫ってお越しいただきました。

お二人の対談は多岐にわたりましたが、やはり中心は「お家さん」での鈴木よね役に関わるものでした。そこでは、金子直吉のことを「直どん」と呼び、社員に全幅の信頼を寄せたよねさん、その役作りに注力した役者さんの姿を見たように思いました。

竹下さんのお話をお聞きし、多くの方々がその語り口や声の素晴らしさに魅了されていました。生来のものもあるのかもしれませんが、やはり一流の俳優さんだからでしょう。人を惹きつける語り口、そしてよくとおる声、間違いなく会場の隅々にまで行き渡ったことと思います。それだけではありません。会場からの質問で、安武さんから「竹下さんといえば、クイズダービーの三択の女王」であったことが指摘されました。短い時間でしたが、小林さんとのやり取り、会場からの質問へのお答え、その端々に、あの懐かしい「三択の女王」に抱いた知性とユーモアを感じさせられた方は多かったと思います。

もちろん、聞き役の小林さんの誘導の妙がありましたが、参加者の多くの方々が、竹下さんのお話を通じて、日商岩井の源流である鈴木商店や自身の若かりし昭和の頃に思いを馳せることができたのではないでしょうか。

今回の講演会には、双日の藤本社長も特別にご参加いただき、竹下さんや参加者に、感謝の意を込めた締めのご挨拶をいただきました。最後は拍手で竹下さん、小林さんをお見送りしましたが、そこでも退場される竹下さんを引き留め、さらにお話を希望される方が出るほど、聴衆を酔わせるお話を頂けたと思います。多くの方々にご参加いただき盛り上がりの中で50周年記念講演会を終了しました。